動画生成AIエンジニア向けPC メモリ容量は何GBが最適?

目次

動画生成AIに必要なメモリ容量の結論

動画生成AIに必要なメモリ容量の結論

最低64GB、推奨は128GB以上が正解

動画生成AIの開発や運用に携わるエンジニアにとって、メモリ容量は64GBを最低ラインとし、本格的な業務なら128GB以上を搭載すべきというのが私の結論です。

Stable Diffusion VideoやRunway Gen-3、Pika Labsといった動画生成AIツールは、静止画生成AIとは比較にならないほどメモリを消費することが分かっています。

特に高解像度の動画を生成する際や、複数のモデルを同時に読み込んで作業する場合、32GBでは明らかに不足してしまいますよね。

なぜ動画生成AIはメモリを大量に消費するのか

動画生成AIが静止画AIよりもメモリを必要とする理由は明確です。

動画は連続した複数のフレームで構成されており、1秒間に24フレームや30フレームの画像を生成する必要があります。

さらに各フレーム間の整合性を保つため、時間的な連続性を計算するテンポラルアテンション機構が動作し、これが膨大なメモリ領域を占有するのです。

例えば10秒間の動画を生成する場合、240~300枚の画像を一貫性を持って生成しなければならず、そのデータをメモリ上で保持しながら処理を進めていくため、静止画生成の数倍から数十倍のメモリが必要になることもあります。

AIモデルのサイズとメモリ使用量の関係

動画生成AIモデル自体のサイズも年々大型化しています。

Runway Gen-3やStable Video Diffusionの最新モデルは、パラメータ数が数十億を超えるものも珍しくなく、モデルファイルだけで10GB以上のメモリを占有することも。

さらに推論時には中間レイヤーの計算結果や勾配情報を一時的に保存する必要があり、実際の使用メモリはモデルサイズの3倍から5倍に膨れ上がります。

これに加えて、プロンプトエンベディングやVAEエンコーダー、デコーダーなど複数のコンポーネントが同時に動作するため、システム全体で見ると相当なメモリ容量が求められるわけです。

用途別に見る最適なメモリ容量

用途別に見る最適なメモリ容量

学習・研究用途なら128GB以上が必須

動画生成AIモデルのファインチューニングや独自モデルの開発を行うエンジニアには、128GB以上のメモリが必須といえます。

学習プロセスでは推論時よりもさらに多くのメモリが必要で、バッチサイズを確保しながら勾配計算を行い、オプティマイザーの状態も保持しなければなりません。

特にLoRAやDreamBoothといった手法でファインチューニングを行う場合、元のモデルに加えて学習用のデータセット、中間レイヤーの活性化値、勾配情報などをメモリ上に展開する必要があり、64GBでは学習が途中で停止してしまったり、バッチサイズを極端に小さくせざるを得なくなったりするのです。

私自身、以前64GBのシステムでStable Video Diffusionのファインチューニングを試みた際、out of memoryエラーに何度も悩まされた経験があります。

バッチサイズを1まで下げても学習が進まず、結局128GBにアップグレードしてようやく快適な学習環境を手に入れることができました。

この経験から、本格的な研究開発を行うなら最初から128GB以上を選択した方がいいでしょう。

推論・生成業務なら64GBでスタート可能

すでに学習済みのモデルを使って動画生成を行うだけの用途であれば、64GBからスタートすることも可能です。

Runway Gen-3やPika Labsのような商用サービスをAPI経由で利用する場合や、Stable Video Diffusionの標準モデルで短時間の動画を生成する程度なら、64GBでも実用的な作業ができます。

ただし、複数のモデルを切り替えながら作業したり、高解像度・長尺の動画を生成したりする場合は、やはり余裕を持って128GBを選んでおくと後悔しない手はありませんね。

また、動画生成と並行してAfter EffectsやDaVinci Resolveなどの映像編集ソフトを使用する方もいるのではないでしょうか。

こうした統合ワークフローを想定するなら、64GBでは明らかに不足します。

映像編集ソフト自体が20GB~30GBのメモリを消費することも珍しくないため、AIツールと併用するなら最低でも96GB、できれば128GB以上を確保しておきたいところです。

パソコン おすすめモデル4選

パソコンショップSEVEN ZEFT Z54QU

パソコンショップSEVEN ZEFT Z54QU
【ZEFT Z54QU スペック】
CPUIntel Core Ultra7 265KF 20コア/20スレッド 5.50GHz(ブースト)/3.90GHz(ベース)
グラフィックボードGeForce RTX5070Ti (VRAM:16GB)
メモリ32GB DDR5 (32GB x1枚 クルーシャル製)
ストレージSSD 1TB (m.2 nVMe READ/WRITE:7250Gbps/6900Gbps WD製)
ケースThermaltake S200 TG ARGB Plus ホワイト
CPUクーラー空冷 DeepCool製 空冷CPUクーラー AK400 DIGITAL WH
マザーボードintel B860 チップセット ASRock製 B860M Pro RS WiFi
電源ユニット850W 80Plus GOLD認証 電源ユニット (Silverstone製)
無線LANWi-Fi 6E (IEEE802.11ax/11ad/11ac/11n/11a/11g/11b)
BlueToothBlueTooth 5
OSMicrosoft Windows 11 Home
パソコンショップSEVEN ZEFT Z54QU

パソコンショップSEVEN ZEFT Z55XG

パソコンショップSEVEN ZEFT Z55XG
【ZEFT Z55XG スペック】
CPUIntel Core Ultra7 265F 20コア/20スレッド 5.30GHz(ブースト)/2.40GHz(ベース)
グラフィックボードGeForce RTX5060Ti 16GB (VRAM:16GB)
メモリ32GB DDR5 (32GB x1枚 クルーシャル製)
ストレージSSD 1TB (m.2 nVMe READ/WRITE:7250Gbps/6900Gbps WD製)
ケースAntec P20C ブラック
マザーボードintel B860 チップセット ASRock製 B860M Pro RS WiFi
電源ユニット750W 80Plus GOLD認証 電源ユニット (Silverstone製)
無線LANWi-Fi 6E (IEEE802.11ax/11ad/11ac/11n/11a/11g/11b)
BlueToothBlueTooth 5
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パソコンショップSEVEN ZEFT Z55XG

パソコンショップSEVEN ZEFT R60FQ

パソコンショップSEVEN ZEFT R60FQ
【ZEFT R60FQ スペック】
CPUAMD Ryzen7 9700X 8コア/16スレッド 5.50GHz(ブースト)/3.80GHz(ベース)
グラフィックボードRadeon RX 9060XT (VRAM:16GB)
メモリ16GB DDR5 (16GB x1枚 クルーシャル製)
ストレージSSD 1TB (m.2 nVMe READ/WRITE:7250Gbps/6900Gbps WD製)
ケースAntec P20C ブラック
CPUクーラー空冷 DeepCool製 空冷CPUクーラー AK400
マザーボードAMD B850 チップセット ASRock製 B850M-X WiFi R2.0
電源ユニット750W 80Plus GOLD認証 電源ユニット (Silverstone製)
無線LANWi-Fi 6E (IEEE802.11ax/11ad/11ac/11n/11a/11g/11b)
BlueToothBlueTooth 5
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パソコンショップSEVEN ZEFT R60FQ

パソコンショップSEVEN ZEFT Z55V

パソコンショップSEVEN ZEFT Z55V
【ZEFT Z55V スペック】
CPUIntel Core Ultra7 265 20コア/20スレッド 5.30GHz(ブースト)/2.40GHz(ベース)
グラフィックボードGeForce RTX4060 (VRAM:8GB)
メモリ32GB DDR5 (16GB x2枚 Micron製)
ストレージSSD 1TB (m.2 nVMe READ/WRITE:7250Gbps/6900Gbps WD製)
ケースASUS TUF Gaming GT502 Black
CPUクーラー空冷 DeepCool製 空冷CPUクーラー AK400
マザーボードintel B860 チップセット ASRock製 B860M Pro RS WiFi
電源ユニット650W 80Plus BRONZE認証 電源ユニット (COUGAR製)
無線LANWi-Fi 6E (IEEE802.11ax/11ad/11ac/11n/11a/11g/11b)
BlueToothBlueTooth 5
光学式ドライブDVDスーパーマルチドライブ (外付け)
OSMicrosoft Windows 11 Home
パソコンショップSEVEN ZEFT Z55V

プロトタイピング・検証用途は32GBでも何とかなる

「とりあえず動画生成AIを試してみたい」「プロトタイプを作って概念実証をしたい」という段階であれば、32GBでもギリギリ動作させることはできます。

ただし、これはあくまで最小構成であり、快適な作業環境とは言えません。

生成時間が長くなったり、システムがスワップを使い始めて極端に遅くなったりする可能性が高いです。

実際、私が知人のスタートアップ企業でコンサルティングをした際、32GBのマシンでStable Video Diffusionを動かしていましたが、5秒の動画を生成するのに10分以上かかり、その間他の作業がほとんどできない状態でした。

「これでは業務にならない」という結論に至り、すぐに64GBへのアップグレードを提案したのを覚えています。

初期投資を抑えたい気持ちは分かりますが、時間効率を考えると最初から適切な容量を選んだ方が結果的にコストパフォーマンスは高くなるのです。

メモリ容量とGPU VRAMの関係性

メモリ容量とGPU VRAMの関係性

システムメモリとVRAMは役割が異なる

動画生成AIにおいて、システムメモリ(RAM)とGPUのVRAMは異なる役割を果たします。

VRAMは主にモデルの推論計算やテンソル演算に使用され、システムメモリはデータの前処理、バッファリング、結果の後処理などに使われるという理解が重要です。

両者は協調して動作するため、どちらか一方だけが大容量でも意味がありません。

例えばGeForce RTX5090は32GBのVRAMを搭載していますが、システムメモリが32GBしかない環境では、動画フレームのデコードやエンコード、プロンプト処理などでボトルネックが発生してしまいますよね。

逆にシステムメモリが256GBあってもVRAMが8GBしかなければ、大規模なモデルを読み込むことすらできません。

バランスが特に重要なのです。

推奨されるメモリとVRAMの組み合わせ

動画生成AI用途で最適なメモリとVRAMの組み合わせを表にまとめました。

用途レベル システムメモリ GPU VRAM 想定される作業内容
エントリー 64GB 16GB~24GB 短尺動画の生成、既存モデルの利用、プロトタイピング
スタンダード 128GB 24GB~32GB 中尺動画の生成、複数モデルの併用、軽量なファインチューニング
プロフェッショナル 192GB~256GB 32GB~48GB 長尺・高解像度動画、本格的なモデル開発、大規模バッチ処理
ワークステーション 512GB以上 48GB以上×複数GPU 研究開発、複数プロジェクト同時進行、チーム共有環境

この表を見ると分かるように、システムメモリはVRAMの2倍から4倍程度を目安にすると、バランスの取れた構成になります。
GeForce RTX5070Ti(16GB VRAM)を選ぶなら64GB~128GBのシステムメモリ、RTX5090(32GB VRAM)なら128GB~256GBのシステムメモリという組み合わせが理想的です。


VRAMが不足した場合のメモリの役割

GPUのVRAMが不足した場合、一部のデータをシステムメモリに退避させる「オフロード」という技術が使われます。

CUDAのUnified Memory機能やPyTorchのCPUオフロード機能がこれに該当し、VRAMに収まりきらないモデルやデータを一時的にシステムメモリに保存しながら処理を進めるのです。

ただし、この方法は処理速度が大幅に低下するため、常用すべきではありません。

PCIe経由でのデータ転送はGPU内部のメモリアクセスと比べて100分の1以下の速度しか出ないため、頻繁にオフロードが発生すると生成時間が数倍から数十倍に延びてしまいます。

それでも、メモリ容量に余裕があれば少なくともシステムがクラッシュすることは避けられますし、小規模なテストや検証作業は可能になります。

この意味でも、システムメモリは多めに搭載しておく価値があるといえるでしょう。

DDR5メモリの選び方と注意点

DDR5メモリの選び方と注意点

DDR5-5600が現在の主流規格

動画生成AI向けPCを構築する際、メモリ規格はDDR5-5600を選択するのが標準となっています。

Core Ultra 200シリーズもRyzen 9000シリーズも、DDR5メモリに完全移行しており、DDR4を選ぶ理由はもはや存在しません。

DDR5はDDR4と比較して帯域幅が大幅に向上しており、大容量データの転送が頻繁に発生する動画生成AI用途では、この帯域幅の差が処理速度に直結します。

DDR5-5600という数字は、メモリの動作周波数を示しており、1秒間に5600メガトランスファーのデータ転送が可能という意味です。

より高速なDDR5-6000やDDR5-6400といった製品も市場には存在しますが、価格が高騰する割に体感できる性能向上は限定的なため、コストパフォーマンスを重視するならDDR5-5600で十分といえます。

パソコン おすすめモデル5選

パソコンショップSEVEN ZEFT R60GC

パソコンショップSEVEN ZEFT R60GC
【ZEFT R60GC スペック】
CPUAMD Ryzen7 9800X3D 8コア/16スレッド 5.20GHz(ブースト)/4.70GHz(ベース)
グラフィックボードGeForce RTX5050 (VRAM:8GB)
メモリ16GB DDR5 (16GB x1枚 クルーシャル製)
ストレージSSD 1TB (m.2 nVMe READ/WRITE:7250Gbps/6900Gbps WD製)
ケースThermaltake S100 TG
CPUクーラー空冷 DeepCool製 空冷CPUクーラー AK400
マザーボードAMD B850 チップセット ASRock製 B850M-X WiFi R2.0
電源ユニット650W 80Plus BRONZE認証 電源ユニット (COUGAR製)
無線LANWi-Fi 6E (IEEE802.11ax/11ad/11ac/11n/11a/11g/11b)
BlueToothBlueTooth 5
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パソコンショップSEVEN ZEFT R60GC

パソコンショップSEVEN ZEFT R60XT

パソコンショップSEVEN ZEFT R60XT
【ZEFT R60XT スペック】
CPUAMD Ryzen7 9800X3D 8コア/16スレッド 5.20GHz(ブースト)/4.70GHz(ベース)
グラフィックボードRadeon RX 9070XT (VRAM:16GB)
メモリ32GB DDR5 (16GB x2枚 クルーシャル製)
ストレージSSD 2TB (m.2 nVMe READ/WRITE:7250Gbps/6900Gbps WD製)
ケースNZXT H9 FLOW RGB ホワイト
CPUクーラー水冷 360mmラジエータ NZXT製 水冷CPUクーラー Kraken Plus 360 RGB White
マザーボードAMD X870 チップセット ASRock製 X870 Steel Legend WiFi
電源ユニット850W 80Plus GOLD認証 電源ユニット (Silverstone製)
無線LANWi-Fi 6E (IEEE802.11ax/11ad/11ac/11n/11a/11g/11b)
BlueToothBlueTooth 5
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パソコンショップSEVEN ZEFT R60XT

パソコンショップSEVEN ZEFT Z57J

パソコンショップSEVEN ZEFT Z57J
【ZEFT Z57J スペック】
CPUIntel Core Ultra5 245KF 14コア/14スレッド 5.20GHz(ブースト)/4.20GHz(ベース)
グラフィックボードGeForce RTX5060Ti 16GB (VRAM:16GB)
メモリ32GB DDR5 (32GB x1枚 クルーシャル製)
ストレージSSD 1TB (m.2 nVMe READ/WRITE:7250Gbps/6900Gbps WD製)
ケースAntec P20C ブラック
CPUクーラー空冷 DeepCool製 空冷CPUクーラー AK400
マザーボードintel B860 チップセット ASRock製 B860M Pro RS WiFi
電源ユニット750W 80Plus GOLD認証 電源ユニット (Silverstone製)
無線LANWi-Fi 6E (IEEE802.11ax/11ad/11ac/11n/11a/11g/11b)
BlueToothBlueTooth 5
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パソコンショップSEVEN ZEFT Z57J

パソコンショップSEVEN ZEFT R60IJ

パソコンショップSEVEN ZEFT R60IJ
【ZEFT R60IJ スペック】
CPUAMD Ryzen5 9600 6コア/12スレッド 5.20GHz(ブースト)/3.80GHz(ベース)
グラフィックボードRadeon RX 9070XT (VRAM:16GB)
メモリ32GB DDR5 (16GB x2枚 クルーシャル製)
ストレージSSD 1TB (m.2 nVMe READ/WRITE:7250Gbps/6900Gbps WD製)
ケースASUS Prime AP201 Tempered Glass ホワイト
マザーボードAMD X870 チップセット GIGABYTE製 X870M AORUS ELITE WIFI7 ICE
電源ユニット850W 80Plus GOLD認証 電源ユニット (Silverstone製)
無線LANWi-Fi 6E (IEEE802.11ax/11ad/11ac/11n/11a/11g/11b)
BlueToothBlueTooth 5
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パソコンショップSEVEN ZEFT R60IJ

パソコンショップSEVEN ZEFT Z55AT

パソコンショップSEVEN ZEFT Z55AT
【ZEFT Z55AT スペック】
CPUIntel Core Ultra9 285 24コア/24スレッド 5.60GHz(ブースト)/2.50GHz(ベース)
グラフィックボードGeForce RTX4060Ti (VRAM:8GB)
メモリ16GB DDR5 (8GB x2枚 Micron製)
ストレージSSD 1TB (m.2 nVMe READ/WRITE:7250Gbps/6900Gbps WD製)
ケースThermaltake S200 TG ARGB Plus ホワイト
CPUクーラー空冷 DeepCool製 空冷CPUクーラー AK400 DIGITAL WH
マザーボードintel B860 チップセット ASRock製 B860M Pro RS WiFi
電源ユニット650W 80Plus BRONZE認証 電源ユニット (COUGAR製)
無線LANWi-Fi 6E (IEEE802.11ax/11ad/11ac/11n/11a/11g/11b)
BlueToothBlueTooth 5
光学式ドライブDVDスーパーマルチドライブ (外付け)
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パソコンショップSEVEN ZEFT Z55AT

信頼性の高いメーカーを選ぶべき理由

メモリは長時間の連続稼働に耐える必要があるため、信頼性の高いメーカー製品を選ぶことが絶対に重要です。

動画生成AIの処理は数時間から数十時間に及ぶこともあり、その間メモリには常に高負荷がかかり続けます。

品質の低いメモリを使用すると、処理の途中でエラーが発生したり、生成された動画にノイズが混入したり、最悪の場合システムがクラッシュしたりするリスクがあるのです。

Micron(Crucial)、GSkill、Samsungといった大手メーカーの製品は、厳格な品質管理と長期保証が付いており、安心して使用できます。

特にMicronのCrucialブランドは、メモリチップの製造から最終製品まで一貫して自社で管理しているため、品質の安定性が高いことで知られています。

数千円をケチって無名メーカーの製品を選び、後で何十時間もの作業が無駄になるリスクを考えると、最初から信頼できるメーカーを選んでおいた方が賢明でしょう。

デュアルチャネル構成は必須

メモリを搭載する際は、必ずデュアルチャネル構成にすることが重要です。

これは同じ容量・同じ規格のメモリモジュールを2枚1組で使用する構成で、メモリ帯域幅が理論上2倍になります。

例えば64GBのメモリが必要な場合、64GB×1枚ではなく32GB×2枚を選択するのが正解です。

動画生成AIでは大量のデータを高速に読み書きする必要があるため、シングルチャネルとデュアルチャネルの性能差は無視できません。

私が以前テストした環境では、同じ64GBでもシングルチャネルとデュアルチャネルで動画生成速度に約15%の差が出ました。

マザーボードのメモリスロットは通常4つあり、色分けされているので、同じ色のスロットにメモリを挿すことでデュアルチャネルが有効になります。

BTOパソコンを購入する場合も、カスタマイズ画面でデュアルチャネル構成になっているかどうかをチェックしましょう。

実際の動画生成AIツールとメモリ使用量

実際の動画生成AIツールとメモリ使用量

Stable Video Diffusionのメモリ要件

Stable Video Diffusionは、オープンソースで利用できる動画生成AIとして広く使われています。

このツールの標準的なメモリ使用量を見てみましょう。

生成設定 モデルサイズ システムメモリ使用量 GPU VRAM使用量 推奨総メモリ
低解像度(512×512、25フレーム) 5GB 12GB~18GB 8GB~12GB 32GB
標準解像度(768×768、25フレーム) 5GB 20GB~28GB 12GB~16GB 64GB
高解像度(1024×1024、25フレーム) 5GB 35GB~45GB 16GB~24GB 96GB
超高解像度(1024×1024、50フレーム) 5GB 55GB~75GB 24GB~32GB 128GB

この表から分かるように、解像度とフレーム数が増えるほど、システムメモリの使用量は急激に増加します。
特に50フレーム以上の長めの動画を生成する場合、システムメモリだけで70GB以上を消費することもあり、64GBでは明らかに不足してしまいますよね。

Runway Gen-3とPika Labsの要件

商用サービスであるRunway Gen-3やPika Labsをローカル環境で動かす場合(APIではなくセルフホスティング)、さらに多くのメモリが必要になります。

これらのツールは最新の大規模モデルを使用しており、モデルファイルだけで15GB~20GBに達することも。

推論時には中間データやキャッシュを含めて、システムメモリで40GB~60GB、VRAMで20GB~32GBを消費します。

もちろん、これらのサービスをクラウドAPI経由で利用する場合は、ローカルマシンのメモリ要件は大幅に下がります。

しかし、データのプライバシーやコスト、レスポンス速度を考慮してローカル環境で運用したいというニーズも高まっており、そうした場合には128GB以上のメモリが現実的な選択肢になるのです。

ComfyUIやAutomatic1111での動画生成

Stable DiffusionのUIフレームワークであるComfyUIやAutomatic1111に動画生成拡張機能を追加して使用する方も多いと思います。

これらのツールは柔軟性が高く、複数のモデルやLoRAを組み合わせて独自のワークフローを構築できるのが魅力です。

ただし、この柔軟性の代償として、メモリ使用量は予測しにくくなります。

ベースモデル、ControlNet、複数のLoRA、VAE、アップスケーラーなどを同時に読み込むと、簡単に50GB~80GBのメモリを消費してしまうことも。

特にComfyUIのノードベースワークフローでは、各ノードが独立してデータを保持するため、気づかないうちにメモリが逼迫していることがあります。

こうした複雑な環境で安定して作業するには、やはり128GB以上のメモリを確保しておきたいところです。


メモリ容量とシステム全体のバランス

メモリ容量とシステム全体のバランス

パソコン おすすめモデル5選

パソコンショップSEVEN ZEFT R61GJ

パソコンショップSEVEN ZEFT R61GJ
【ZEFT R61GJ スペック】
CPUAMD Ryzen7 9800X3D 8コア/16スレッド 5.20GHz(ブースト)/4.70GHz(ベース)
グラフィックボードGeForce RTX5070 (VRAM:12GB)
メモリ32GB DDR5 (32GB x1枚 クルーシャル製)
ストレージSSD 1TB (m.2 nVMe READ/WRITE:7250Gbps/6900Gbps WD製)
ケースThermaltake S200 TG ARGB Plus ホワイト
CPUクーラー空冷 DeepCool製 空冷CPUクーラー AK400 DIGITAL WH
マザーボードAMD B850 チップセット MSI製 PRO B850M-A WIFI
電源ユニット850W 80Plus GOLD認証 電源ユニット (Silverstone製)
無線LANWi-Fi 6E (IEEE802.11ax/11ad/11ac/11n/11a/11g/11b)
BlueToothBlueTooth 5
OSMicrosoft Windows 11 Home
パソコンショップSEVEN ZEFT R61GJ

パソコンショップSEVEN ZEFT Z56U

パソコンショップSEVEN ZEFT Z56U
【ZEFT Z56U スペック】
CPUIntel Core Ultra5 245KF 14コア/14スレッド 5.20GHz(ブースト)/4.20GHz(ベース)
グラフィックボードGeForce RTX5060Ti 16GB (VRAM:16GB)
メモリ32GB DDR5 (32GB x1枚 クルーシャル製)
ストレージSSD 1TB (m.2 nVMe READ/WRITE:7250Gbps/6900Gbps WD製)
ケースThermaltake Versa H26
CPUクーラー空冷 DeepCool製 空冷CPUクーラー AK400
マザーボードintel B860 チップセット ASRock製 B860M Pro RS WiFi
電源ユニット650W 80Plus BRONZE認証 電源ユニット (COUGAR製)
無線LANWi-Fi 6E (IEEE802.11ax/11ad/11ac/11n/11a/11g/11b)
BlueToothBlueTooth 5
光学式ドライブDVDスーパーマルチドライブ (内蔵)
OSMicrosoft Windows 11 Home
パソコンショップSEVEN ZEFT Z56U

パソコンショップSEVEN ZEFT Z56BM

パソコンショップSEVEN ZEFT Z56BM
【ZEFT Z56BM スペック】
CPUIntel Core Ultra5 245KF 14コア/14スレッド 5.20GHz(ブースト)/4.20GHz(ベース)
グラフィックボードGeForce RTX5070 (VRAM:12GB)
メモリ32GB DDR5 (32GB x1枚 クルーシャル製)
ストレージSSD 1TB (m.2 nVMe READ/WRITE:7250Gbps/6900Gbps WD製)
ケースThermaltake S200 TG ARGB Plus ブラック
CPUクーラー空冷 DeepCool製 空冷CPUクーラー AK400
マザーボードintel B860 チップセット ASRock製 B860M Pro RS WiFi
電源ユニット750W 80Plus GOLD認証 電源ユニット (Silverstone製)
無線LANWi-Fi 6E (IEEE802.11ax/11ad/11ac/11n/11a/11g/11b)
BlueToothBlueTooth 5
OSMicrosoft Windows 11 Home
パソコンショップSEVEN ZEFT Z56BM

パソコンショップSEVEN ZEFT Z58Q

パソコンショップSEVEN ZEFT Z58Q
【ZEFT Z58Q スペック】
CPUIntel Core Ultra5 235 14コア/14スレッド 5.00GHz(ブースト)/3.40GHz(ベース)
グラフィックボードGeForce RTX5060Ti 16GB (VRAM:16GB)
メモリ16GB DDR5 (16GB x1枚 クルーシャル製)
ストレージSSD 1TB (m.2 nVMe READ/WRITE:5000Gbps/3900Gbps KIOXIA製)
ケースLianLi A3-mATX-WD Black
CPUクーラー水冷 240mmラジエータ CoolerMaster製 水冷CPUクーラー ML 240 Core II Black
マザーボードintel B860 チップセット ASRock製 B860M Pro RS WiFi
電源ユニット650W 80Plus BRONZE認証 電源ユニット (COUGAR製)
無線LANWi-Fi 6E (IEEE802.11ax/11ad/11ac/11n/11a/11g/11b)
BlueToothBlueTooth 5
OSMicrosoft Windows 11 Home
パソコンショップSEVEN ZEFT Z58Q

パソコンショップSEVEN ZEFT R60CS

パソコンショップSEVEN ZEFT R60CS
【ZEFT R60CS スペック】
CPUAMD Ryzen9 9900X 12コア/24スレッド 5.60GHz(ブースト)/4.40GHz(ベース)
グラフィックボードGeForce RTX5070Ti (VRAM:16GB)
メモリ32GB DDR5 (16GB x2枚 クルーシャル製)
ストレージSSD 2TB (m.2 nVMe READ/WRITE:7250Gbps/6900Gbps WD製)
ケースThermaltake S200 TG ARGB Plus ブラック
CPUクーラー水冷 240mmラジエータ CoolerMaster製 水冷CPUクーラー ML 240 Core II Black
マザーボードAMD B850 チップセット GIGABYTE製 B850 AORUS ELITE WIFI7
電源ユニット850W 80Plus GOLD認証 電源ユニット (CWT製)
無線LANWi-Fi 6E (IEEE802.11ax/11ad/11ac/11n/11a/11g/11b)
BlueToothBlueTooth 5
光学式ドライブDVDスーパーマルチドライブ (外付け)
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パソコンショップSEVEN ZEFT R60CS

CPUとメモリの相性

動画生成AI用PCでは、CPUとメモリの組み合わせも重要な要素です。

Core Ultra 9 285KやRyzen 9 9950X3Dといったハイエンドプロセッサは、多数のコアとスレッドを持ち、並列処理能力に優れています。

これらのCPUは動画のエンコード・デコード、前処理、後処理などで活躍しますが、その性能を引き出すには十分なメモリ帯域幅が必要なのです。

例えば、Core Ultra 9 285Kは24コア(8P+16E)を搭載しており、全コアが同時に動作する際には膨大なメモリアクセスが発生します。

この時、メモリ容量が不足していたり、シングルチャネル構成だったりすると、CPUがメモリ待ちの状態になり、本来の性能を発揮できません。

高性能なCPUを選ぶなら、それに見合ったメモリ構成も同時に考える必要があるということです。

最新CPU性能一覧


型番 コア数 スレッド数 定格クロック 最大クロック Cineスコア
Multi
Cineスコア
Single
公式
URL
価格com
URL
Core Ultra 9 285K 24 24 3.20GHz 5.70GHz 43281 2474 公式 価格
Ryzen 9 9950X 16 32 4.30GHz 5.70GHz 43033 2277 公式 価格
Ryzen 9 9950X3D 16 32 4.30GHz 5.70GHz 42060 2268 公式 価格
Core i9-14900K 24 32 3.20GHz 6.00GHz 41349 2366 公式 価格
Ryzen 9 7950X 16 32 4.50GHz 5.70GHz 38803 2085 公式 価格
Ryzen 9 7950X3D 16 32 4.20GHz 5.70GHz 38727 2056 公式 価格
Core Ultra 7 265K 20 20 3.30GHz 5.50GHz 37486 2364 公式 価格
Core Ultra 7 265KF 20 20 3.30GHz 5.50GHz 37486 2364 公式 価格
Core Ultra 9 285 24 24 2.50GHz 5.60GHz 35848 2205 公式 価格
Core i7-14700K 20 28 3.40GHz 5.60GHz 35707 2242 公式 価格
Core i9-14900 24 32 2.00GHz 5.80GHz 33948 2216 公式 価格
Ryzen 9 9900X 12 24 4.40GHz 5.60GHz 33085 2245 公式 価格
Core i7-14700 20 28 2.10GHz 5.40GHz 32715 2110 公式 価格
Ryzen 9 9900X3D 12 24 4.40GHz 5.50GHz 32604 2201 公式 価格
Ryzen 9 7900X 12 24 4.70GHz 5.60GHz 29417 2047 公式 価格
Core Ultra 7 265 20 20 2.40GHz 5.30GHz 28699 2164 公式 価格
Core Ultra 7 265F 20 20 2.40GHz 5.30GHz 28699 2164 公式 価格
Core Ultra 5 245K 14 14 3.60GHz 5.20GHz 25591 0 公式 価格
Core Ultra 5 245KF 14 14 3.60GHz 5.20GHz 25591 2183 公式 価格
Ryzen 7 9700X 8 16 3.80GHz 5.50GHz 23214 2220 公式 価格
Ryzen 7 9800X3D 8 16 4.70GHz 5.40GHz 23202 2099 公式 価格
Core Ultra 5 235 14 14 3.40GHz 5.00GHz 20971 1866 公式 価格
Ryzen 7 7700 8 16 3.80GHz 5.30GHz 19614 1944 公式 価格
Ryzen 7 7800X3D 8 16 4.50GHz 5.40GHz 17829 1823 公式 価格
Core i5-14400 10 16 2.50GHz 4.70GHz 16135 1784 公式 価格
Ryzen 5 7600X 6 12 4.70GHz 5.30GHz 15373 1989 公式 価格

ストレージ速度とメモリの関係

動画生成AIでは、大容量の動画ファイルや学習データセットを頻繁に読み書きします。

この時、ストレージの速度がボトルネックになると、いくらメモリが大容量でも全体の処理速度は向上しません。

PCIe Gen.5 SSDは最大14,000MB/sという驚異的な読込速度を実現していますが、発熱が非常に高いため大型ヒートシンクやアクティブ冷却が必要になります。

コストパフォーマンスを考えると、現時点ではPCIe Gen.4 SSDが主流であり、十分な性能を提供してくれます。

WDやCrucial、キオクシアといった信頼性の高いメーカーのGen.4 SSDを2TB以上の容量で選び、システムドライブとデータドライブを分けて運用するのが賢明でしょう。

メモリとストレージが協調して動作することで、データの読み込みからAI処理、結果の書き出しまでがスムーズに流れ、全体的な作業効率が大きく向上するのです。

電源容量とメモリの消費電力

見落とされがちですが、大容量メモリは相応の電力を消費します。

DDR5メモリは1枚あたり5W~8W程度の電力を消費するため、128GB構成(32GB×4枚)では20W~32Wになります。

これにCPUの200W~300W、GPUの300W~450W、その他のコンポーネントを加えると、システム全体で700W~1000W以上の電力が必要です。

電源ユニットは最大出力の70%~80%程度で運用するのが効率と寿命の面で理想的とされているため、1000W以上の高品質な電源ユニットを選ぶことをおすすめします。

80 PLUS GoldやPlatinum認証を取得した製品なら、高効率で安定した電力供給が期待できます。

メモリを大容量にする際は、電源容量の見直しも忘れずに行いましょう。

BTOパソコンでのメモリカスタマイズ

BTOパソコンでのメモリカスタマイズ

標準構成から必ずアップグレードすべき

BTOパソコンを購入する際、標準構成のメモリは16GBや32GBに設定されていることが多いです。

しかし、動画生成AI用途では標準構成のままで注文するのは絶対に避けたいところ。

必ずカスタマイズ画面でメモリ容量をアップグレードしましょう。

多くのBTOショップでは、メモリのアップグレード料金が比較的リーズナブルに設定されています。

32GBから64GBへのアップグレードで1万円~2万円程度、64GBから128GBへは3万円~5万円程度が相場です。

自分で後からメモリを増設することも可能ですが、保証の問題や相性トラブルのリスクを考えると、最初から希望の容量で注文しておく方が安心できます。

メーカー指定ができるショップを選ぶ

BTOパソコンショップの中には、メモリのメーカーを指定できるところとできないところがあります。

可能であれば、Crucial、GSkill、Samsungといった信頼性の高いメーカーを指定できるショップを選ぶべきです。

メーカー指定ができない場合、どのメーカーの製品が搭載されるか分からず、品質にばらつきが出る可能性があります。

私が以前サポートしたクライアントで、メーカー不明のメモリが搭載されたBTOパソコンを購入した方がいました。

最初は問題なく動作していたのですが、3ヶ月後に頻繁にエラーが発生するようになり、結局メモリを交換することに。

最初から信頼できるメーカーを指定しておけば避けられたトラブルでした。

数千円の差をケチって後で数万円の損失を出すのは本末転倒ですよね。

将来の拡張性も考慮する

メモリスロットの空きを確保しておくことも重要な戦略です。

例えば、最初は64GB(32GB×2枚)で構成し、残り2つのスロットを空けておけば、将来的に128GBへのアップグレードが容易になります。

最初から4スロット全てを埋めてしまうと、容量を増やしたい時に既存のメモリを全て交換しなければならず、コストが余計にかかってしまいます。

ただし、デュアルチャネル構成を維持するためには、増設時も同じ容量・同じ規格のメモリを追加する必要があります。

理想的には同じメーカー・同じ型番のメモリを追加するのがベストですが、数年後には同じ製品が入手できない可能性もあります。

そのため、将来的に128GB以上が必要になることが確実なら、最初から128GB構成で注文しておく方が結果的に安上がりになることもあるのです。

自作PCでのメモリ選定ポイント

自作PCでのメモリ選定ポイント

マザーボードの対応仕様を確認

自作PCでメモリを選ぶ際は、マザーボードの対応仕様を必ず確認しましょう。

最大メモリ容量、対応速度、スロット数などがマザーボードによって異なります。

例えば、ハイエンドのZ890チップセット搭載マザーボードなら最大192GBまで対応していますが、ミドルレンジのB860チップセットでは128GBまでという制限があることも。

また、メモリの動作速度もマザーボードとCPUの組み合わせによって変わります。

DDR5-5600が標準ですが、オーバークロック対応マザーボードならDDR5-6400以上の高速メモリも動作させられます。

ただし、動画生成AI用途では安定性が最優先なので、無理なオーバークロックは避け、JEDEC標準の速度で運用するのが賢明です。

4枚構成と2枚構成の選択

128GBのメモリを搭載する場合、32GB×4枚と64GB×2枚という2つの選択肢があります。

どちらを選ぶべきかは、将来の拡張性とコストのバランスで決まります。

32GB×4枚構成は、全てのスロットを使用するため将来の拡張余地はありませんが、1枚あたりの単価が安いため初期コストを抑えられます。

一方、64GB×2枚構成は、残り2スロットが空くため将来256GBへの拡張が可能ですが、大容量モジュールは単価が高くなる傾向があります。

私の経験では、動画生成AIエンジニアの多くは、一度大容量メモリの快適さを知ると「もっと欲しい」と感じるようになります。

そのため、予算に余裕があるなら64GB×2枚で始めて、必要に応じて追加するという戦略がおすすめです。

予算が限られているなら32GB×4枚で128GBを確保し、当面はそれで運用するのも合理的な選択といえます。

メモリのヒートシンクは必要か

DDR5メモリは動作電圧が低いものの、高速動作により発熱が増加しています。

特に長時間の連続稼働が想定される動画生成AI用途では、メモリの温度管理も重要です。

ヒートシンク付きのメモリモジュールを選ぶことで、熱による性能低下やエラーのリスクを減らせます。

ただし、大型のCPUクーラーを使用する場合、ヒートシンクが干渉して取り付けられないこともあるため注意が必要です。

特にNoctuaのNH-D15やDEEPCOOLのAK620といった大型空冷クーラーは、メモリスロットの上まで覆いかぶさることがあります。

購入前にクーラーとメモリの寸法を確認し、干渉しないことを確かめましょう。

ロープロファイル(低背)のヒートシンクを採用したメモリなら、ほとんどのクーラーと共存できます。

メモリ不足が引き起こす問題と対処法

メモリ不足が引き起こす問題と対処法

スワップ発生による極端な速度低下

メモリ容量が不足すると、OSは自動的にストレージの一部を仮想メモリ(スワップ領域)として使用し始めます。

これにより、物理メモリに収まりきらないデータをSSDやHDDに退避させるのですが、ストレージのアクセス速度はメモリと比べて圧倒的に遅いため、システム全体のパフォーマンスが劇的に低下してしまいますよね。

動画生成AIの処理中にスワップが発生すると、数分で終わるはずの作業が数時間かかることもあります。

タスクマネージャーやリソースモニターでメモリ使用率を監視し、常に80%を超えているようなら、メモリ不足のサインです。

この状態が続くと、SSDの寿命も縮めてしまうため、早急にメモリを増設する必要があります。

Out of Memoryエラーとクラッシュ

メモリが完全に枯渇すると、アプリケーションは「Out of Memory」エラーを出して強制終了します。

動画生成の途中でこのエラーが発生すると、それまでの処理が全て無駄になり、時間と電力を浪費することに。

特に学習プロセスの途中でクラッシュすると、チェックポイントを保存していない限り、最初からやり直しになってしまいます。

このエラーを回避するには、事前にメモリ使用量を見積もり、十分な余裕を持った容量を確保することが重要です。

また、処理を開始する前に不要なアプリケーションを終了し、バックグラウンドプロセスを最小限にすることも効果的です。

ChromeやEdgeといったブラウザは、タブを多数開いていると10GB以上のメモリを消費することもあるため、AI処理中は閉じておくのが賢明でしょう。

メモリリークへの対処

長時間の連続稼働で、アプリケーションがメモリを解放せずに保持し続ける「メモリリーク」が発生することがあります。

これはソフトウェアのバグによるもので、時間が経つにつれてメモリ使用量が増え続け、最終的にシステムが不安定になります。

メモリリークが疑われる場合は、定期的にアプリケーションを再起動することで対処できます。

また、PythonでAIツールを動かしている場合、ガベージコレクションを明示的に実行したり、不要なオブジェクトを削除したりすることで、メモリ使用量を抑えられます。

それでも改善しない場合は、使用しているライブラリやフレームワークのバージョンを更新するか、開発者コミュニティで報告されているバグ情報を確認してみましょう。

メモリ以外で動画生成AIの性能を左右する要素

メモリ以外で動画生成AIの性能を左右する要素

GPUの選択が最も重要

動画生成AIにおいて、最も性能に影響するのはGPUです。

GeForce RTX5090やRTX5080といったハイエンドモデルは、32GBや24GBの大容量VRAMを搭載し、Blackwellアーキテクチャによる高速な推論性能を提供します。

DLSS 4やニューラルシェーダにも対応しており、動画生成の品質と速度を大幅に向上させることができます。

コストパフォーマンスを重視するなら、GeForce RTX5070TiやRTX5060Tiが有力な選択肢です。

これらは16GB~24GBのVRAMを搭載し、ミドルレンジの価格帯ながら十分な性能を発揮します。

AMD Radeon RX 9070XTも、FSR 4対応で魅力的な選択肢ですが、動画生成AIツールの多くはCUDAに最適化されているため、GeForce系の方が互換性とパフォーマンスの面で有利といえます。

CPUの役割も無視できない

GPUが主役とはいえ、CPUの性能も動画生成AIのワークフローでは重要です。

動画のエンコード・デコード、データの前処理、複数フレームの合成など、CPU依存の処理も多数存在します。

特にCore Ultra 9 285KやRyzen 9 9950X3Dといったハイエンドプロセッサは、多コア・多スレッド構成により、これらの処理を高速にこなせます。

Ryzen 9000シリーズのX3Dモデルは、3D V-Cacheにより大容量のキャッシュを搭載しており、データアクセスが頻繁に発生する動画処理で優れたパフォーマンスを発揮します。

一方、Core Ultra 200シリーズはNPUを統合しており、AI関連の軽量な処理をCPU側で実行できるため、GPUの負荷を軽減できる可能性があります。

用途に応じて最適なCPUを選ぶことで、システム全体のバランスが向上するのです。

冷却システムの重要性

動画生成AIの処理は、CPUとGPUに長時間の高負荷をかけ続けます。

適切な冷却システムがなければ、サーマルスロットリングが発生し、性能が大幅に低下してしまいます。

特にGeForce RTX5090のような高性能GPUは、450W以上の電力を消費し、膨大な熱を発生させます。

CPUクーラーは、空冷ならDEEPCOOLやNoctuaの大型モデル、水冷ならCorsairやNZXTの360mm以上のラジエーターを搭載したモデルがおすすめです。

GPUについても、リファレンスモデルよりもMSIやASUS、GIGABYTEといったメーカーのカスタムクーラー搭載モデルを選ぶことで、温度を低く保ちながら静音性も確保できます。

ケースのエアフローも重要で、前面と背面に十分な数のファンを配置し、熱気を効率的に排出する設計を心がけましょう。

予算別の推奨メモリ構成

予算別の推奨メモリ構成

エントリー予算(総額30万円前後)

限られた予算で動画生成AI環境を構築する場合、メモリは64GBを目標にしましょう。

32GB×2枚のデュアルチャネル構成で、DDR5-5600のCrucialまたはGSkill製品を選べば、1万5千円~2万円程度で入手できます。

この構成なら、短尺の動画生成や既存モデルの利用には十分対応できます。

GPUはGeForce RTX5060TiまたはRTX5070を選び、CPUはCore Ultra 5 235FまたはRyzen 5 9600といったミドルレンジモデルで構成します。

ストレージはPCIe Gen.4 SSDの1TBをシステムドライブとし、後から追加できるよう拡張性を確保しておきましょう。

この構成でも、プロトタイピングや学習目的なら実用的な環境が整います。

スタンダード予算(総額50万円前後)

最もバランスの取れた構成を目指すなら、メモリは128GBを搭載しましょう。

32GB×4枚または64GB×2枚のいずれかで、DDR5-5600のCrucialまたはGSkill製品なら3万円~4万5千円程度です。

この容量があれば、中尺の動画生成や軽量なファインチューニングも快適に行えます。

GPUはGeForce RTX5070TiまたはRTX5080を選び、CPUはCore Ultra 7 265KまたはRyzen 7 9800X3Dといったミドルハイモデルで構成します。

ストレージはシステム用に1TB、データ用に2TBのPCIe Gen.4 SSDを用意し、合計3TBの高速ストレージを確保しましょう。

この構成なら、プロフェッショナルな動画生成業務にも対応できる性能が得られます。

プロフェッショナル予算(総額80万円以上)

本格的な研究開発や商用プロジェクトに取り組むなら、メモリは192GB~256GBを目指しましょう。

64GB×4枚構成で、DDR5-5600のSamsungまたはGSkill製品なら8万円~12万円程度の投資になります。

この容量があれば、大規模モデルの学習や複数プロジェクトの同時進行も余裕を持って行えます。

GPUはGeForce RTX5090を選び、CPUはCore Ultra 9 285KまたはRyzen 9 9950X3Dといったハイエンドモデルで構成します。

ストレージはシステム用に2TB、データ用に4TB~8TBのPCIe Gen.4 SSDを用意し、さらにバックアップ用に大容量HDDを追加するのも良いでしょう。

電源は1200W以上の高品質モデルを選び、安定した電力供給を確保します。

この構成なら、どんな動画生成AIプロジェクトにも対応できる最強の環境が手に入ります。

メモリアップグレードのタイミング

メモリアップグレードのタイミング

現在のメモリ使用率を監視する

メモリをアップグレードすべきタイミングは、日常的な作業でメモリ使用率が常に80%を超えるようになった時です。

Windowsのタスクマネージャーやリソースモニター、Linuxならhtopやfreeコマンドで、リアルタイムのメモリ使用状況を確認できます。

動画生成AIの処理中にメモリ使用率をチェックし、90%以上に達している場合は、明らかに容量不足です。

スワップが頻繁に発生していないか、ページフォルトの回数が異常に多くないかも確認しましょう。

これらの兆候が見られたら、できるだけ早くメモリを増設することをおすすめします。

プロジェクトの規模拡大に合わせて

最初は小規模なプロジェクトで始めたとしても、スキルの向上や業務の拡大に伴い、より大規模な動画生成に挑戦したくなるものです。

解像度を上げたい、フレーム数を増やしたい、複数のモデルを組み合わせたいといったニーズが出てきたら、メモリアップグレードを検討するタイミングといえます。

私自身、最初は64GBで満足していましたが、4K解像度の動画生成や複数のLoRAを組み合わせた複雑なワークフローに挑戦し始めた頃、明らかにメモリが足りないと感じるようになりました。

128GBにアップグレードしてからは、作業の自由度が格段に上がり、新しいアイデアを試すハードルが下がったのを実感しています。

新しいAIモデルのリリースに対応

動画生成AIの分野は急速に進化しており、数ヶ月ごとに新しいモデルがリリースされています。

これらの新モデルは、より高品質な動画を生成できる反面、メモリ要件も増加する傾向があります。

最新のモデルを試したいのにメモリ不足で動かせないという状況は、エンジニアとして非常にもどかしいですよね。

技術の最前線に立ち続けるためには、ある程度の先行投資が必要です。

現時点で128GBあれば十分だとしても、半年後には192GBが標準になっているかもしれません。

予算に余裕があるなら、少し先を見越した容量を選んでおくことで、頻繁なアップグレードの手間とコストを避けられます。

よくある質問

よくある質問

動画生成AIに32GBのメモリでは不足ですか?

32GBのメモリでも、短尺・低解像度の動画生成や、既存モデルを使った簡単なプロトタイピングには対応できます。

しかし、本格的な業務や高品質な動画生成を目指すなら、明らかに不足します。

処理中にスワップが発生して極端に遅くなったり、Out of Memoryエラーでクラッシュしたりするリスクが高いため、最低でも64GB、できれば128GB以上を推奨します。

DDR4メモリでも動画生成AIは動作しますか?

技術的には動作しますが、現在の主流はDDR5であり、新規でPCを構築する際にDDR4を選ぶメリットはありません。

DDR5はDDR4と比較して帯域幅が大幅に向上しており、大容量データの転送が頻繁に発生する動画生成AI用途では、この性能差が処理速度に影響します。

Core Ultra 200シリーズやRyzen 9000シリーズといった最新CPUはDDR5にしか対応していないため、将来性を考えてもDDR5を選ぶべきです。

メモリは後から増設できますか?

はい、メモリスロットに空きがあれば後から増設可能です。

ただし、デュアルチャネル構成を維持するため、同じ容量・同じ規格のメモリを追加する必要があります。

理想的には同じメーカー・同じ型番を追加するのがベストですが、数年後には同じ製品が入手できない可能性もあります。

BTOパソコンの場合、自分でメモリを増設すると保証が無効になることもあるため、購入前に確認しましょう。

動画生成AIにはECCメモリが必要ですか?

ECCメモリは、データエラーを自動的に検出・修正する機能を持つメモリで、サーバーやワークステーションで使用されます。

動画生成AI用途では、長時間の処理中にメモリエラーが発生すると結果に影響が出る可能性があるため、ECCメモリを使用するメリットはあります。

しかし、ECCメモリは高価で、対応するCPUとマザーボードも限られるため、コストパフォーマンスを考えると一般的なノンECCメモリで十分です。

メモリの動作速度は速い方が良いですか?

DDR5-5600が現在の標準であり、これより高速なDDR5-6000やDDR5-6400も存在します。

理論上は高速なメモリの方が性能は向上しますが、動画生成AI用途では体感できるほどの差は出ません。

価格が大幅に上昇する割に性能向上は限定的なため、コストパフォーマンスを重視するならDDR5-5600で十分です。

それよりも、容量を優先して確保することの方が重要といえます。

システムメモリとVRAMのどちらを優先すべきですか?

両方とも重要ですが、動画生成AIの推論処理はGPU上で行われるため、まずVRAMを優先すべきです。

ただし、VRAMが十分でもシステムメモリが不足していると、データの前処理や後処理でボトルネックが発生します。

理想的には、VRAMの2倍から4倍程度のシステムメモリを確保するのがバランスの良い構成です。

例えば、24GB VRAMのGPUなら64GB~128GBのシステムメモリという組み合わせが適切といえます。

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